このセミナーは、県内での就農を希望する人たちなどに向けて、当協会の会員である農業法人の経営者が直接「農業法人が求める人材とは」をテーマに、求める人材の特徴や就職するために重要となる準備や考え方などについて伝えるセミナーです。
今回の講師は、常陸太田市でコネギを主とした水耕栽培と水稲の生産をする(有)栗原農園の2代目、栗原玄樹 代表取締役です。
(有)栗原農園は、『おいしく 楽しく 野菜で 笑顔に』を理念に10種類以上の野菜や水稲の栽培に加え、加工品の製造やイベント企画など経営の多角化に取り組んでいます。
雇用の面では、福利厚生の充実や働き方支援にも積極的に取り組んでいて、月休7日のうえに有給取得率はパート雇用者含め80%以上もある法人です。
今回は、栗原農園の雇用状況などを踏まえながら、栗原代表の思う「農業法人が求める人材」についてご高話頂きました。
会社に勤めるうえで、仕事の内容と同じく重要なものが福利厚生などの待遇面。就職先を選ぶときによりいい条件を求めてしまうところだと思います。
そこで栗原さんは、より良い就職先を求めるにあたって、「求めていいんです。ただ、求めるだけの『何か』(強みなど)があなたにはありますか?」と問いかけました。
『何か』とは、学生の持つ“若さ”や“体力”、農業経験者の持つ“知識”、異業種からの転職者の持つ“様々な能力”。それぞれが強みになるんです。
自分だけが持つ他の人と違いを生む『何か』をどれだけ生かせるかということをしっかりと伝えることができますか?
強みを話すために自分を知ることと、生かせる場所がどこかを話すために会社を知ることが重要です。
“求める人材は、会社によって違います”
自分を調べるだけでなく、会社をしっかり調べてその会社が何を目指す会社なのか、想いは何かなどを知ることで、
アメリカに行きたいのにヨーロッパ行きの船に乗ってしまうような“ミスマッチ”を防ぐことにもつながります。
自分を知り、自分の持つ『何か』を伝えることで、会社がほかの人よりあなたを選びます。
ただ、就職で選ぶのは、会社だけではありません。いくら大企業であっても、経営が傾くときはあります。
そのつらいときに、乗り越えるだけの『何か』がその会社にはありますか。
待遇面も重要ですが、会社側の『何か』、強く共感できる会社の理念や社長の想いなどを必ず見つけて就職先を決めてください。